今日も多くの企業の決算が発表されましたが、やっぱり気になるJALの分析を行いたいと思います。JALは11月に1600億円強の公募増資を発表しました。当時財務諸表分析をしておりますので詳細ご覧なられる方はぜひ一読ください。
また、昨日決算発表があったANAの分析は以下をご覧ください。比べてみると面白いですよ。
株価および各指標
まずは本日(2/1)時点での株価およびPBRを見てみましょう。
銘柄 | 株価 | 時価総額 | PBR | EPS(予想) | PER(予想) |
---|---|---|---|---|---|
JAL | 1864円 | 8148億円 | 0.8 | -988 | - |
PBRについては今回発表されたBook-Valueを使用していますが、PBRで0.8となっております。ANAはPBRほぼ1でしたのでANAと比べると若干の割安傾向にあるといえますがANA同様次期にさらに巨額の赤字を計上予定ですのでそれを考慮すればPBRは悪化になりますので注意ください。
2020年度第三四半期決算概要
ここからは発表された決算発表資料を基に進めていきます。
まずは業績です。
一方業績目標の修正が行われています以下スライドがわかりやすいです。
要点は、
- 修正ベースで売上高進捗は77.5%。2021年1-3月期の業績が相当厳しくなることを織り込んだんでしょう。
- 国際線の需要は3月まで回復しないことを取り込んだ。
- 国内線は2月を底に3月から少し回復傾向になると見込んだ。
- 結果純損失を2400億円-2700億円から3000億円と修正
収益に関して以下スライドによると、
要点は、
- 10-12月期での純損失は514億円と前期より縮小されているものの依然巨額赤字
ANA同様Go to Travelの国内線需要回復ではどうしようもないレベルですね。。。やはり国際線需要が回復するまでは黒字に戻ることは難しそうです。
財務諸表分析
次に財務諸表分析と行きましょう。昨年期から9月期、12月期の推移を示しています。
ここでの要点は、
ANAと比べると面白いですが、自己資本比率はJALのほうが健全ですね。つまりまだ借入余力はあるはず。ただし、ご存じの通りJALは一度破綻していますので銀行などからの信用はANAより低い可能性があります。
一方、現金はANAほどはないですが、短期安全性も現時点で問題点はありませんので、特に大きな心配はありませんね。
まとめ
ANA同様、相当厳しい決算となっていますが、今すぐにつぶれるという状況ではありません。
とはいえ、いずれ人の移動が回復すれば業績が戻る。と思って株を買おうと思っている皆様、もう一度立ち止まって分析してみてはいかがでしょうか。
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