こんにちは、のりたまくんです。
今日はちょっと変わった趣ですが、最近読んだ本の紹介をさせてください。
SDGsってみなさん聞いたことありますか? 私も言葉は知っていたのですが、2000年ぐらいにあった京都議定書でのCO2削減目標みたいな環境目標で、あんまり自分には関係ないんじゃないの?ぐらいで思っていました。しかし勧められて読んでみたら、私の意識が激変しましたね。
この本は、SDGsを経営、ビジネスに落とし込むための考え方を実例を使って説明してくれています。
是非こんな人に読んでほしいって思っています。
- 新規事業考えようとか周りが騒がしくなってる人(これは私です)
- 中小企業には、SDGsなんて関係ないよ!って思ってる人
- SDGsぐらい知ってるけど、利益と相反すること言ってるんだからただの理想論だろって思ってる人
- 投資先企業がSDGs全面押ししているけど、それがなに?って思ってる人
そのなかで本の前半で説明されているSDGs達成に必要なCSVに関する理解について説明させていただきます。
そもそもSDGsとは?
SDGs(エスディージーズ)とは、Sustanable Development Goals(持続可能な開発目標)のことで、2015年の国連サミットで採択され、2030年までに達成する目標のことです。
SDGsには17の目標とその目標達成のための169のターゲットから構成されています。
例えばSDGs1の"貧困を無くそう"に対して、ターゲットとして"現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる"などの約10ターゲットによって構成されています。
17の目標については、以下のような図をご覧になった方は多いのではないでしょうか。
激変ポイント1 - 価値観はCSRからCSVへ
CSR, CSVってみなさん聞いたことある方もいるのではないでしょうか。そこも丁寧にこの本では解説してくれます。
CSR : Corporate Social Responsibility (企業の社会的責任)
CSV : Creating Shared Value (共通価値の創造)
SDGsを語るうえでCSVの理解は必須です。端的に言うとそれぞれは以下と理解できます。
備忘録
— のりたまくん@中小企業診断士二次敗退 (@Noritamashindan) 2020年12月13日
CSRからCSVへ
CSR(Cooporate Social Responsibility)とは、利益とは切り分けた企業活動。募金や慈善活動などがこの類い。
CSV(Creating Shared Value)とは、企業だけでなく政府やNPOなどと共同で新たな価値、ルールを作り上げ環境等に貢献しつつ企業利益も獲得していくという考え方。
募金や慈善活動ではなく、CSVの価値観は利益という概念を取り入れました。
激変ポイント2 - CSVによる企業の勝ちパターンの変化
この本では、CSVが浸透したことで企業の勝ちパターンは製品、サービスの機能・品質、価格の訴求から更に(1)大義力, (2) 秩序形成力 (3)再現力 が必要であるとしています。
- 大義力とは製品サービスを通じて社会課題解決を実現する大義を高らかに掲げる力
- 秩序形成力とは大義実現のためにイノベーティブなビジネスモデルやルールを提唱し社会秩序に取り込む
- 再現力とはこの戦い方を経営サイクルに埋め込み再現可能な形で競争優位の量産を図る
この勝ちパターンを実現している企業としてこの本の中ではユニリーバが取り上げられています。
ユニリーバはサステイナブルリビングプランと銘打ち、①製品のライフサイクルからの環境負荷を半減②原材料の農作物は100%持続可能とすることを通して社会に貢献しながらビジネスを2倍にすることを目標にしました。これが大義力。
その一環でパーム油の生産者人前や持続性を評価するNGOと共同で認証機関(RSPO)を立ち上げました。ここがルールの提唱です。
結果、サプライチェーンが変わり調達優位性を獲得したことで、利益最大化となったと紹介されています。
激変ポイント3 - NGO(NPO)の重要性理解
これから新たな価値観創造のためにはNGO(非政府組織)の力が必要だとしています。
特にアドボカシー型NGO、つまり政府や企業などの影響力ある機関に政策変更や行動変容を求めるNGOが企業のガイド役になります。
そのNGOは問題への対応だけでなく、問題発生の原因を断つことを重視している、つまり、起きた課題への個別対応よりも課題を未然に防ぐための制度的解決を重視しており、"制度解決"はすなわち企業のCSVの価値観と寄り添います。
まとめ
SDGsについて私自身言葉は知っておりましたがどこか他人事でした。ですが、この本に出合って、その価値観は大きく変わりました。ここには書ききれていないこともたくさん説明してくれています。
新たなビジネスを考える、既存のビジネスを改良する際には絶対に理解しておくべきことであると思えるようになりました。
どうですか?興味出てきませんか??
以下にリンクを張っておきます。
皆様も是非一度読んでみてください。絶対に損はしませんよ!!