こんにちは、のりたまくんです。
先日の記事にてプラントエンジニアリングの収益比較を行いましたが、そもそも皆様プラントエンジニアリングってご存知ですか?
工場作ってるんでしょ? 夜景が綺麗だよね? プラントって、、、植物?
私も今の会社に入社する前は存在も知らず興味もなかった業界でした。
日揮、千代田化工、東洋エンジの株を買おうと思ってる方!
若しくは売ろうか悩んでいる方!
一度プラントエンジニアリング事業を理解してから決断しませんか?
少しでも皆様に理解していただけるよう、中で働いているのりたまくんがプラントエンジニアリング業界の紹介をしようと思います!
プラントエンジニアリングとは?
プラントとは生産設備設備のことであり、石油精製プラントや化学プラント等の素材や資源を作る工場の総称です。その工場を建ててるんですって聞くとふーんって感じかもしれませんが、原則プラントエンジニアリングを行う会社は、自社製品設備を持っておらず他社から製品買い集めてそれを現場で組み立てて建設します。
その規模は大きくBig Projectでは敷地面積縦横で数kmは当たり前、現場での動員1万人越え、部品点数も数十万点なんてこともあります。それを如何に早く、安く、質よく作り上げるかという技術(プロジェクトマネジメント能力)を売りにしている業界です。また、その工程をEPCと呼んでおります。
EPCとは?
EPCは、Engineering, Procurement, Constructionの頭文字をとっており、詳細は日揮HDのHPから拝借してきました。
時間、資金及び品質について、一定の制限下で目標通りに完成させるべく経営資源や技術・情報などを、統一された思想のもとに計画立案・組織化し、遂行されていく日揮グループのプロジェクト。その中には、大きく分けて、設計(Engineering)・調達(Procurement)・建設(Construction)という3つのフェーズがあり、この頭文字をとって、エンジニアリング会社の事業は「EPC事業」と呼ばれます。
契約後、設計、調達、建設が一斉にスタートします。設計は想像つくかもしれませんが、調達は仕様が契約時点で決まっているようなコア機器などの調達作業を開始し、建設は現場の造成作業の準備などを開始します。
その後、発注できるものからどんどん発注していき、建設できるところからどんどん建設してきます。例えば機器周辺の仕切弁や計器の位置が固まる前に、機器据え付けに必要な基礎が打たれます。
私が思うEPCのダイナミックさ、面白さは、プロジェクトのPhaseによって、最適解が異なることです。設計初期は割となんでもできて、Q,C,D (Qaulity, Cost, Delivery)を早める努力を行いますが、設計が進むと同時に調達、建設も進んでしまい、自由度がなくなります。設計変更はRe-Workを生むのでPhaseが進むにつれ必要な検討も異なります。なので各担当の設計者がプロジェクトの状況を理解し、その時点での最適解を導く必要があります。
ちょっとはプラントエンジニアリング業界に興味が出てきましたか?
専業プラントエンジニアリング会社とは?
日揮HD、千代田化工建設、東洋エンジニアリングを専業プラントエンジニアリングの御三家と呼ぶことがあります。しかし日鉄エンジニアリングや東芝・日立などもエンジニアリング事業を持っています。
それらの違いは、先述した通り"自社製品”を持つか否かだと思います。例えば日鉄エンジニアリングでは、製鉄炉という絶対的なコアとなる自社製品・技術を持ち合わせた上で周辺設備をエンジニアリングします。日立などは自社タービンを使い発電プラントなどやっていますね。
一方専業プラントエンジは、そのコアとなる製品がありません。つまり、先述したプロジェクトマネージメント能力だけで戦う集団というわけです。
プラモデルでいうところの、重要パーツでさえも他所から買ってきて、それを如何に上手に組み立てるかを競う人たちってことです。
少しはプラントエンジニアリング業界の理解が深まっていただけたでしょうか。次回は、千代田化工建設を代表として2017年前後に各社が出した損失について説明したいと思います!お楽しみに!