中小企業診断士のりの企業診断日記

中小企業診断士としての観点で投資に役立つ企業診断を行います。

事例4 損益分岐点分析(CVP分析)は数学嫌いな人ほど方程式を使え!

こんにちは、のりたまくんです。
今日は中小企業診断士の二次試験・事例4で必ず出てくるCVP分析のお話です。
タイトルの"方程式"と見ただけでアレルギーが出ちゃうような、そんな数学嫌いな方向けへの記事になります。
そんなあなたもきっと経営分析と損益分岐点分析は点数ほしいって思っているはず!
まずは読んでみてください!

私は大学生の時中学生や高校生の塾講師や個別指導などのアルバイトをしておりました。その際、数学嫌いな人たちとたくさん触れ合ってきたからこそ、数学嫌いな人の気持ちは少しでも理解できているつもりです。
では本題に入ります。

 

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目次

 

 

 

損益分岐点分析の勉強でやってはいけないこと

事例4の勉強するときに専用の本を買って勉強しますよね。私が使った本は事例4の全知識&全ノウハウ(全知全ノウ)でした。
どんな本でも共通していると思いますが、

むやみに公式を覚えないこと!

その最たる例が、損益分岐点分析売上高の計算方法。

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こんなのを暗記していたら、他に大事なやつ忘れちゃいますよ!

これは覚えるべき公式でもなんでもなく、計算の結果で出てくるもの
そんなの当り前やろ!って思ったあなた!! そんなあなたはきっと数学が得意な方ですね!


覚えるべき定義式

大原則は以下の二つ。どちらも事例4を勉強している方には当たり前の式じゃないでしょうか?

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もちろん、他にも覚えないといけない定義式があります。
例えば損益分岐点比率・安全余裕率などでしょうか。xx率というのは定義式なので基本的には定義を覚える必要がありますが、原則xx率の"xx"が分子にきます。
変動費率は、分子が変動費ですし、損益分岐点比率も損益分岐点売上高が分子ですよね。
これさえ覚えておけば怖いものはありません。

 

方程式を使ってみよう!

まずは怖がらないでください!方程式と言っても、中学の一番最初でならう方程式です!連立方程式だとか、そんな小難しいものは不要です。
では、例題です。
以下のように今期の業績が与えられた中で、利益が400百万円になる売上を求めよ。

売上高 1000百万円
変動費 400百万円
固定費 350百万円
利益 250百万円

ありがちな問題ですよね!
まずは変動費率を定義式から求めると、400/1000ですね。
売上を求めるので、売上高をxとすると、

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こうなりますよね。あとは、xについて解くだけですね!
損益分岐点売上高の場合はもっとシンプルに利益を"0"とすればいいだけです。

 

なぜ方程式をすすめるのか?

この一番の理由は、方程式を解くことが、先述した損益分岐点売上高などの式を求める過程だからです。折角過去問1問解くのにその過程を飛ばして丸暗記した公式使うだけなんてもったいない!!

2番の理由は、ちょっとした変化球にも簡単に対応できます。今年、令和2年のCVP分析なんてまさにそうじゃないでしょうか。私は迷わず方程式を使いました。


では、一番の理由である式を求める過程を方程式で見てみます。
先ほどの例で利益ゼロ、つまり損益分岐点売上高を求めてみましょう。

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簡易のために変動費率を 400/1000=0.4と示した上で、解いていくと、

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となりますよね!方程式を何回か解いてしまえば、覚えるのではなく"理解"できます。

 

また、損益分岐点比率=(固定費)/(売上高-変動費) なんて式覚えていないですよね?
方程式に慣れると、

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なんてのも過去問10問ぐらい解けば簡単に自分で導けるようになります。

 

方程式の欠点

全知全ノウでも方程式をあまり前面に押し出していないのには欠点があるからです。
それは、

部分点がもらえないかもしれない!

採点基準が公表されていないとはいえ、その点は私も同感です。
なので、本番は無理に方程式を使う必要はありません。
勉強の際、絶対に方程式から解いたほうが、各式を理解し身に付けやすくなる。ということです。

まとめ

数学が苦手な人ほど方程式を使うべき理由は、

  • 使う方程式は中学で習う簡単な方程式
  • 計算結果出てくる式を公式として覚えるのではなく、理解し身につけることができる
  • 令和2年のCVP分析のような変化球にも簡単に対応可能

以上です、是非試してみてください!

 

【中小企業診断士】1次試験独学 低コスト(13,640円)合格への道

こんにちは、のりたまくんです。
まだ2次試験の合格待ちの身分としておこがましいとはおもいつつ、ツイッターで来年度の受験を目指す方々が多くいらっしゃったので、これから目指そうと思う方の一つの参考になればと思い記事にさせていただきます。

勉強時間約300時間、約14,000円で1次試験合格することができましたのでその方法を紹介いたします。

 

目次

 

 

 

のりたまくんの勉強方針と1次試験の結果

私が診断士を目指そうと決めたのは2020年の1月でした。万が一目指した経緯に興味持って下されば以下の記事をご覧ください。


なお、事前知識は簿記3級を持っていたおりましたが、学生時代も理系で職種もエンジニアですので、その他の知識はありませんでした。
その状態で始めた勉強でしたが、1,2科目の勉強を進めていくうちに、作戦を決めました。複数年計画での科目合格は狙わず、一年ストレート合格。その作戦は

  • 得意科目になりそうな経済学・財務会計で7割 - 8割を目指す
  • その他科目は平均的な難易度であれば6割前後・超高難度であれば4割 - 5割

その結果自己採点でありますが1次試験の結果です。本年は合格率4割であることが示す通り、超高難易度科目はなく、易化したと思いますが、正直ちょっと出来過ぎですね。

経済学 76
財務・会計 72
企業経営理論 78
運営管理 64
経営法務 68
経営情報システム 72
中小企業経営・政策 61
TOTAL 491

 

使用した参考書 (TOTAL COST 13,640円)

私が使用した参考書は本屋でも見かけるTAC出版から出ているこの本です。

教科書・問題集が7科目分を各2冊、計4冊のセットになっている本です。これを全部そろえると13,640円です。私はこれと診断士HPにある過去問のみで勉強いたしました。ただし、これだけで挑む際は以下ご注意ください。(私の実体験からくるものです)

  • この教科書には網羅されていない項目がテストに出る
  • 教科書の右側のコラムが重要!ここを理解・記憶して通常難易度で6割前後
  • 高難易度の年度に当たると6割は厳しい。(複数年計画の科目合格狙いには不十分)

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勉強時間とペース

私は1月頃に中小企業診断士を目指すことを決め、そこから毎日1時間程度勉強し(途中コロナで3月はほぼ勉強せずの期間もありましたが)、最後の1か月は毎日2時間から3時間勉強するという感じで、Total 300時間弱の勉強時間でした。
ペースとしては以下の通りでした。

1月から5月上旬
全科目一通り教科書を読み込み、過去問を1年分解く

5月中旬から6月中旬まで

全科目問題集を1週し、過去問を1年分解く

6月下旬

問題集をもう1週し、過去問を1年分解く

7月上旬

法務と中小が苦手だったので暗記に専念する

 

ここでの注意点は、先述の通り過去問を解くと、教科書に出てない知識が問われる場合が多々あります。そこは深追いせず、科書に出ている箇所を確実に正否選べるようにすることに専念してください。これが絶対的な近道だと思っています。

 

試験勉強を始めようか悩んでる方へ

これは私の会社の後輩からも相談を受けてアドバイスした内容ですが、きっとこの資格に興味を持っている方は経営に興味があったり組織に興味があったりするサラリーマンの方が多いと思います。
試験を受けるか否かは後にして、試験勉強としてではなく、教養を学ぶ感覚教科書上巻の最初にある企業経営論を是非一読してみてください。読み物として面白いし内容が頭に入りやすいと思います。
その上で受けると決めた場合は自分に合う勉強のやり方や予備校に通うなど決めてみてはいかがでしょうか。この試験はハードルは高いと言われていますが、実務に近い、実生活に近い項目がたくさん出てきます。モチベーションを維持し続ければ必ず合格の道は開けますので、がんばりましょう!

まとめ

  • 市販されているTACの教科書・問題集をそろえても14,000円程度
  • これを勉強しきれば、6割前後を取ることは可能
  • ただし、高難易度の年度に当たると6割とるのは無理
  • 要領よく勉強できれば300時間弱で合格圏内に到達可能

勉強方法は人それぞれだと思いますし、参考書も相性があると思います。
ただ、診断士試験は幅広い知識が求められるのでどんな参考書を使うにせよ、深追いは危険です。
過去問で聞いたこともない、教科書に載っていない事柄が出てきたら無視しましょう。

 

 

【中小企業診断士2次試験】 <<A評価>>2020年事例4 再現解答&当日の思考

こんにちは、のりたまくんです。
今日はいよいよ私含めて受験生の皆様阿鼻叫喚していた事例4です。
のりたまくんは数学検定1級保持者で数字の扱いは得意と自負しており、事例4を得点源とする予定でした。また、その代わりといっては何ですが筆記への対策はおろそかにしておりました。いやー計算問題は上手くいかなかったし、筆記は予定通り?よくわからんし。果たして何点もらえてるか全く不明ですね。
ではご覧ください。
なお、他事例は以下記事を参考ください。

 

 

目次

 

再現解答

 計算問題は計算式は省かせていただきますね。

第一問

設問1

売上高総利益率     26.39%

有形固定資産回転率   5.30回

負債比率                532.24%

 

設問2

有形固定資産の効率性が悪く、負債依存体質により資本構造安全性が低い。一方売上原価が低く収益率を確保できている。

第二問

設問1  

(答) 78.75百万円
(計算過程)
売上高70百万円での損益を計算し赤字であることを示す。
売上高をx百万円( x>70)とし、損益分岐点を計算し導きました。

設問2 (a)

(答) 92.80百万円
(計算過程)
効果がでる場合、出ない場合で場合分けし、
①各期の営業CFおよび資産処分で得られるCFを計算し、現在価値に戻す。
②広告費用は各期初に支出されるので一年早い現価係数を使用し現在価値に戻す。
③上記を足し合わせ期待値計算
なぜか、四捨五入を間違えているようです。。。無念。

設問2 (b)

(答) 63.44百万円
(計算過程)
各期のCF期待値を計算し現在価値に戻すだけでよかったのに、
そこに減価償却費を更に+ CFとして足してしまいました。
やらかしたー。

 

設問2 (c)

第三問

設問1
50万の差額を純資産から引き、借入金50万を負債にたす。

 

設問2
買収によりさらに負債が増えることで利息の支払いで赤字になりやすくなり、倒産するリスクがある。

第四問

設問1

(a) 4.31%    (b) 2.55%

設問2

4.26%
(計算過程)
売上高 + 92
費用として減価償却費 +80
よって利益 +12
セグメント資産は減価償却された80百万円引いて400 - 80=320
これにより、(146+12)/(3385+32)で計算しましたが、間違っているようです。
なにが間違っているかまだ解説見ていませんが。笑

設問3

(a) 負債に対する利息が考慮されていない。

(b) 営業利益ではなく経常利益を使用する。

 

当日の時間配分&思考

 計画

60分で全問終わらせ、残り20分で問一の安全性分析の記述問題の質向上および計算問題見直しをやる予定でしたが、そうはいきませんでした。

 

~40分  第2問 設問2以外

殆どの受験生が驚愕した第2問の設問2を除き、全部解答を埋めました。
記述問題は相変わらず意味不明だなと思いながら深く悩まず、書きなぐりました。
この時点では計画通り第一問の記述問題はとりあえず適当に埋めておくだけで、最後に見直す予定でしたが、、、時間切れで見直すことなく終わっちゃいました。本当は与件文とのつながりキーワードを入れたかったのですが。。。

~80分 第2問 設問2

どんだけ時間がかかるか分からなかったですが、残り40分あったので解ききることを決意。営業CFが書かれていたので、本当はそれほどの難問ではなかったとは思うのですが、与えられた情報が多すぎることがより体感難易度を上げていましたね。私も間違えてしまいましたし。

回顧

この4日間で事例1から4まで上げさせていただきましたが、得点源であった事例4はイマイチで6割ちょっと行かないぐらいかなって思っています。
一方、不安だった事例1や2がそれなりに書けたので、TOTALで合格ラインを超えているんではないかと甘く考えています。(基本ポジティブシンキングなので)

結果はまだ3週間後ですが、落ち着いて待ちたいと思います。
引き続きブログを続けていきますので応援よろしくお願いいたします。

【中小企業診断士2次試験】 <<B評価>>2020年事例3 再現解答&当日の思考

こんにちは、のりたまくんです。
私の鬼門だと勝手に思っている事例3の再現解答と思考です。この事例の点数次第で合否が決まる気がしています。
設問の切り分けが難しく、みなさんの再現解答等読んでいると与件から持ってきている内容がおなじでも、それを書いた設問がばらばら。って感じですね。どうやって採点されるんでしょうか。。。予備校の回答もチラ見しましたが、バラバラだったような気がします。

 なお、事例1と事例2は以下で公開していますのでご覧ください。

  

 

目次

 

再現解答

 

第一問

(a)強みは溶接技術や研磨技術の高い技術力と、設計・据付工事を含めた一貫体制の保有

 

(b)弱みは作業者の稼働率の低さと生産管理能力の低さによる納期遅延が起きること

第二問 設問1

(a)

問題点は、①製作前プロセスに時間を要して製作期間を十分に確保できないこと、②高度な加工技術を要する製品の納期見積間違い

(b)

対応策は、①見積時に製作仕様を顧客と確実に擦り合せることで設計時の時間を短縮し、②製造部と共同で納期を決定すること。

第二問 設問2

(a)

問題点は、①作業者の稼働率が低いこと、②生産計画を月次でしか立てていないことによる納期遅延が起きること。

(b)

対応策は、①SLPを行うことで工場レイアウトを最適化し稼働率を向上させ、②生産計画を見直す回数を増やすことで納期遅延を防ぐ。

第三問

助言は、基準となる工程順序や工数見積もりなどの標準化をした上データベース化し、全社的な生産管理に使用することである。これにより、納期の見積精度を向上させ、進捗管理定量的に行い評価することができ、納期遅延を防ぐ。

第四問

助言は①溶接技術と研磨技術のさらなる強化により特殊加工と仕上げ品質要求にこたえ、②熟練技術者のノウハウをOJTにより継承し、③多能工化を図ることで受注量の変動に柔軟に対応でき、④3次元CADを導入し顧客との擦り合わせに使用することで納期遅延を防ぐ。

 

当日の時間配分&思考

 

~5分 簡易的な設問分析

他事例同様書き始め文句だけ決めます。
設問呼んだ際、これは至って標準的な問いだけで、簡単な事例きたか!?と思っちゃいました。。。 

~20分 与件文理解

他事例同様与件文を4色で塗り分けていました。強み、弱み、外部環境変化、重要そうなワードの4色です。
事例3は例年そうですが、弱み、欠点がおおい!問題だらけの製造業です。ただこれがリアルなんでしょうね。 

~75分 各問回答作成

10分見直し時間を残そうと計画していましたが、5分しか残せませんでした。

第一問

強みはそれほど悩まず挙げらました。ただ設置高さ7mのモニュメントを作れる工場建屋を強みに入れようか悩みましたね。たぶん入れなくてよかったんだと思いますが。

弱みは多すぎて、何を書こうか迷って問2,3,4を埋めた後に書きました、納期遅延に関する弱みを列挙しようと思いましたがいい言葉が思い浮かばなかったなって後悔しています。

第二問 設問1

 これは与件から問題点を持ってくることは容易でした。ただ対応策は自分で考える必要があり、3D CAD導入は思いついたもののここでは使いませんでした。
ちょっと話すと長くなるのですが、のりたまくん本人がプラントエンジニアリング業界に勤めており、この業界で2000年ぐらいに行った3D CAD導入って部単位の改善というより企業戦略に近い大規模なイメージを持っていたせいで、結果的に問4に3D CADが行ってしまいました。

第二問 設問2

ここは悩みました。なにより改善すべき問題点がいっぱい書かれている!
この中で、工程順序や工数見積の標準化が行われていない。という与件文からの問題点が議論の分かれ目かと思っています。多くの予備校回答ではこの設問2で使っている回答を見ましたが、私は、この問題点は製造部だけで起きているのではなく、あえて"見積工数"という言葉を入れているので、営業部含め全社的な問題だと思いました。なので、この問題点は第三問で使うことにいたしました。

第三問

第二問設問2で述べた通り、工程順序、工数見積もり標準化の一点張りの回答にいたしました。ここでの後悔は、追加で作業の標準化、マニュアル化などの事例Ⅲでの定型文を入れてもよかったなって思っています。

第四問

ここは下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦ですね。4つ書き込みましたが、いま思えば文章がおかしいですね。納期遅延を防ぐという効果は②、③、④に対するものですし、②と③はなんかセットにできそうですよね。ともあれ、ここは満点を狙っていないのでよしとしましょう。

~80分

残り時間が5分見直しに入りました。
ここで大問題!

 事例Ⅲで定番である、生産計画見直し頻度に関する課題を解決できていないではないか!とめっちゃ焦りました。どこに入れるべきか。入れるべきは第2問か第3問なのですが、第2問に入れ込むことを決意。この残り五分で第2問の設問2を全て書きかえました。これはかなりのギャンブルでしたが、なんとか残り10秒ぐらいで書き終えることができました。ひどい字になっていたと思います。。。

回顧

予備校の回答を何個か拝見いたしましたが、私の回答とは設問切り分けが異なっています。なので、正直自分の点数が全く読めません。
大外しはしていないかと思うのでなんとか6割に届いてほしいと思っていますが、まぁ5割かなと控えめに見積もっております。
明日は阿鼻叫喚があった事例4ですね!お楽しみに!

【中小企業診断士2次試験】 <<C評価>>2020年事例2 再現解答&当日の思考

こんにちは、のりたまくんです。
昨日に続いて、事例2の再現解答と思考回路を記させていただきます。
1次試験から2次試験終わりまで独学で挑んでおりますので予備校に通われている方とは少しやり方がちがうかもしれませんが、少しでも参考になれば。
じゃあ、いきましょう!
事例1は以下の記事となっていますので興味あればご覧ください。

 

noritamashindan.com

 

目次

 

再現解答

 

第一問

S

無農薬で高品質なハーブを効率的に栽培できる技術、輸送コストを削減する粉末加工工場

W

離島のために発生する輸送コスト、全国的な知名度不足、Z社への売り上げ依存

O

健康志向によるヘルスケア市場の拡大、安眠効果ハーブの複数メーカーからの引き合い

T

メーカー間の競争が激しい、製品ブランド力が長期で続かず製造中止の可能性

第二問

助言は、ハーブの健康・長寿の効能を生かして、健康食品業者を新たな取引先とする。これにより健康志向の高齢者をターゲット層として獲得を狙うことで取引構成のZ社への依存度を下げる。

第三問 設問1

「眠る前に飲む」と限定することで安眠効果を最大限強調したことで差別化することができた。

第三問 設問2

施策は、自社で生産するハーブの効能を発信し、双方向のコミュニケーションを可能にする口コミページを立ち上げる。これにより、顧客の関与を高めたうえで、ニーズを収集することで製品開発に生かす。

第四問

助言はハーブ畑と粉末工場見学ツアーを行うこと。具体的には、ハーブと風景の美しいコントラストを見て、高品質かつ安全性を追求した工場を見学することで、X島とB社のファンになってもらう。

 

当日の時間配分&思考

 

~5分 簡易的な設問分析

設問を読み、事例1同様書き始め文句だけ決めます。
このときは問3(1)のアンゾフさんは知らない他人だったので少し焦りましたが、その他は標準的な設問だなってこのときは思っていました。 

~20分 与件文理解

事例1同様与件文を4色で塗り分けていました。強み、弱み、外部環境変化、重要そうなワードの4色です。
事例2は段落を設問に振り分けることはせず、素直に一読するようにしていました。
この時考えていたのは、強みっぽいのいっぱいある!弱みとか機会脅威がないなーっていうぐらいでした。

 

~78分 各問回答作成

問1

この問は一番最後に解きました。 事例2は最終問題の助言問題に使う強みを書くといい、と聞いていたので、それを実行していました。結果は、、、使えていないですね。強みを絞った結果、省かれてしまいました。笑
その他弱み・機会・脅威は悩みながらひねり出しました。この問で15分は使ったような気がします。

問2

現在のサプリメントの顧客ターゲットである30代から40代の女性、以外のターゲットを本文から探しに行くと、私は高齢者が目につき、ハーブの用途に健康食品が書かれており、消費者の健康志向による拡大基調という外部環境もあったので、あまり時間かけることなくすんなり書くことができました。 

問3

設問1のアンゾフさん。こんな人知りません。なので製品と市場がマトリックスになっているものを知識から挙げて、自分の中で、コストリーダーシップ・差別化戦略マトリックスになっているものに決め打ちました。(これはマイケルポーターさんの競争戦略です) はい、ゼロ点。

設問2は、定番の双方コミュニケーションによりニーズ収集だ!と思いましたが、"関与を高める"ための施策??となり、関与を高めるためには、なにができるんだ?ってことで、自社からの積極的情報発信も必要なのかなー?程度であまり時間をかけずに書いたような気がします。 

問4

施策はなかなか思いつきませんでした。B社とX島、両方のファンになってもらうための策。そんなん思いつくか!って心の中で突っ込みながら、ハーブ畑観光と工場観光に分けてしまいました。

~80分

残り時間が2分しか余らず、もう汚い字とかありましたが、書き直すことを諦めて瞑想しました笑

 

回顧

アンゾフさんは、やられました。私の書いた差別化戦略は競争戦略なので、どちらかというと事例1なんですよね。そこに気づければもう少し部分点が入るような回答をかけたのかも。という後悔はあります。
あとは関与を高める策はもうちょっと上手く書けたかなーっていう後悔は残りますが。

この問がゼロ点なので90点満点の戦いですが、その他は大外ししていないかな?ってことで、60点ぐらいと予想しています。事例2は点数が読めないが常なそうなので、どうなることやら。

明日は私の鬼門である事例3について公開します!

【中小企業診断士2次試験】 <<A評価>>2020年事例1再現解答&当日の思考

こんにちは、のりたまくんです。これまで恥ずかしくて公表してきませんでしたが、再現解答と、テストを受けていた時の思考回路を記そうと思います。
1次試験から2次試験終わりまで独学で挑んでおりますので予備校に通われている方とは少しやり方がちがうかもしれませんが、少しでも参考になれば。
それではいってみよー!

目次

 

再現解答

 

第一問 (設問1)

経営ビジョンは、①国を代表する温泉地にある200年の歴史ある老舗ブランドにより日本文化や伝統に憧れる来訪者が増加することで地域を活性化し、②高級旅館等グループ企業とのシナジーを発揮しグループを繁栄させる。

第一問(設問2)

理由は、①自社が持っていない蔵元の経営ノウハウを獲得するため、②前経営者の雇用責任への思いを叶えることで友好的買収とし、ベテランの蔵人たちなどからの酒造りの技術をスムーズに継承させるためである。

第二問

手順は、①複雑な事務作業や取引先との商売の知識や経験を受け継ぎ、②それらを体型的に整理した上でアウトプットし、③データベース化し全社で共有したことで、情報システム化を進めた。

第三問

求める能力は、①一般顧客向けの販路拡大のための提案力、②一般顧客からニーズを収集し製品開発に生かす力、③古い営業のやり方に捉われない柔軟な発想力により一般顧客向けの営業力。

第四問

留意点は、①グループ間での異動を可能にすることでシナジーを強化させ、組織を活性化し、②外国人の積極採用により増加するインバウンド需要を取り込み、③各社にあった成果評価制度を導入しモラール向上を図る。

 

当日の時間配分&思考

開始前

予定していた時間配分は、以下の通り
最初の20分で設問分析と与件理解
その後各問10分ずつ回答作成(下書きなし)
最後の10分間は見直し時間

 

~5分 簡易的な設問分析

まず、最初の5分程度で設問を読み、書き始めだけメモしていました。(理由は・・・、経営ビジョンは・・・)
これは、勉強会で過去問を解いた際に、対応策と理由を聞かれている問いがあった際に、対応策と"効果"を書いてしまい理由をすっぽかしたことがあったので、その対策です。
その際に思ったことは、問2が事例3っぽい!と思いましたね、それ以外は特に動揺なく与件文に取り掛かりました。

 

~20分 与件文理解と、各設問への段落振り分け

私は与件文を4色で塗り分けていました。強み、弱み、外部環境変化、重要そうなワードの4色です。
与件文を一読して、少し焦りました。問2と問3に振り分ける段落がほとんどない。。。ともあれ、書けるものから書くしかないな。

 

~70分 各問回答作成

問1から順番に取り掛かりました、以下は私の心の声です。

問1

設問1は経営ビジョンが聞かれている。
つまり一番高いレベルでの回答を求められている。
地域活性化は与件文から持ってこれるな。でもあと最低1個は書きたい。なんだろう。。。再度与件を流し読み。グループ繁栄が何度か書かれている!よし、この二本立てで行こう!

設問2は経営顧問契約を結んだ理由と従業員を引き受けた理由をそれぞれ書こう!前経営者の思いに応えて従業員を全員引き取ったということは書きたいけど、それだけが理由じゃないしな。おぉ、酒造りを学んだと与件に書かれている。これで行こう。経営顧問契約を結んだ理由は、、、与件にはなさそう。であれば、経営ノウハウだな。

 

問2

与件読んでもいまいちぴんと来ず、事例3の定型文、標準化マニュアル化を図る。を使いたくないなぁ。でも、持ってくる与件文箇所はお局さんの段落しかない。
と思ってた結果、"体系的に"という言葉が思い浮かぶ。これで行こう。と思っていたら漢字間違えました。"体型的に"って書いちゃいました。

 

問3

どのような能力? ・・・力、・・・をするための力などと箇条書きにしよう。新たに一般顧客への営業だからニーズ把握は必須。それ以外は、、、それらしい能力を与件に沿って書いておこう!

 

問4

サチノヒモ(採用、配置、能力開発、評価、モラール向上)から何個か列挙する問題だな。あとは与件文から持ってこれそうなやつをまずは列挙していこう。あと、ビジョンを叶えるための留意点を選ぼう。グループ間のシナジーを更に強化させたい、地域活性したい、課題である評価制度をなんとかしたい、の3点セットにしよう!

 

~80分

予定通り10分余らせることができ、字が汚いところ、消しゴムで消し切れていない部分を直す余裕がありました。

 

回顧

終わった瞬間は問2以外はそれなりの手ごたえを感じていました。その後何社か予備校の回答を見たら、それほど外れてはいないようです。なので、この事例は勝手ながら60点は超えたんじゃないかと思っています。ただ相対評価で皆様この事例の回答はかなり似ているので、実際は分かりませんが。。。

 

明日は事例2について公開しますね!

 

 

 

中小企業診断士 2次試験振り返り - その2 事例1

こんにちは、のりたまくんです。

また今日も日記のような形になってしまいますが、事例1について振り返りを行いたいと思います。

 

 

その前に - 事例とは

診断士2次試験には、4つ事例を解きます。その事例は受験案内には以下のように書かれています。

事例1 組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例

事例2 マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例

事例3 生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例

事例4 財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例

 

それぞれ事例に沿った与件文が与えられ、各事例に合う設問が問われます。

 

事例1

今年は老舗蔵元が出題されました。地元の観光業をやっている事業者が蔵元を買収し成長しているというストーリーです。ここからは問題を見た人・解いた人しかわからないかもしれませんが、申し訳ありません。

 

問1

問1の(1)で買収した際の経営"ビジョン"について。(2)で前経営者による顧問契約および従業員を引き受けた理由について問われています。ここは(1)で"ビジョン”という戦略レベルと(2)で実務レベルの設問切り分けが出来ていれば解けると思います。たぶん皆さん同じような回答が並んで差が付かないだろうなって思っています。

 

問2

ベテラン事務員によるノウハウや知識を若手社員が情報システム化した手順について問われました。これには私もびっくりしました。まったく与件文にヒントがない。しかも書けば書くほど事例3のような回答になる。みんな不安になりつつ、標準化、マニュアル化という事例3鉄板の決まり文句を並べた方が多いんだろうなと思います。私もその一人です。

 

問3

やり手の営業担当執行役員に対して、部下にどのような"能力を伸ばす"ことを求めたか問われました。これの問いもこれまでの過去問とは違う聞かれ方をしており戸惑った方が多いかなって思います。ですが、冷静に予見に書かれている杜氏との橋渡し役や直販方針導入など目標に沿った能力を並べると回答になるのかなと思い、難易度は中程度かなと思います。私もそれなりに点数が入りそうなことを並べましたね。

 

問4

将来の成長のための人事制度の留意点について聞かれました。これはどの過去問にもある定番でしょうか。フレームワークの"茶化"や"さちのひも"などを使いながら数うちゃ当たる作戦ですね。この設問は5割取れればいいや。って感じで回答作りました。

ちなみに、"茶化"とは各文字を分解して以下の切り口を表しています。

サ 採用

ハ 配置

ホ 報酬

イ 育成

ヒ 評価

 

まとめ

個人の感想としては、どの設問も事故を起こすことなく、6割はとれたかなっていう手応えです。あわよくば 7割あればなっていうぐらい。
明日は事例2についての振り返りをしたいですね。