中小企業診断士のりの企業診断日記

中小企業診断士としての観点で投資に役立つ企業診断を行います。

【FRONTEO, 2158】なぜか冴えない株価! 2020年10月・11月のプレスリリース纏め

こんにちは、のりたまくんです。

前回のFRONTEOの記事にした際に書きましたが、FRONTEOは財務状況が危機的状況にあり、今期黒字化は重大事項です。仮に黒字化できなければ、借入も増やすことが困難な状況ですので、公募増資も考慮すべき状況です

前回決算での業績予想は、純利益1千万円の黒字を発表していますが、控えめな数字で更なる上方修正の可能性を匂わせています。

そんななか、10月・11月の二か月間で発表されたプレスリリースは、なんと11件!
しかもそれも期待高まるものばかりです。
そのいくつかを紹介したいと思います。

なお、2021年第2四半期決算を纏めた過去記事は以下からご覧ください。

  

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目次

 

株価

株価は12/4現在で694円。

決算発表があった11月中旬を境に急落し700円前後をうろうろしている状態ですね。
それほど悪い決算ではなかったのですが、、、やはり冴えません。

 

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プレスリリース紹介

その1 人事組織改革サービス

日本総研と共同事業による、AIを活用した人事組織コンサルティングサービスの提供開始のプレスリリースです。HP記載の以下の資料が分かりやすいと思いますのでご覧ください。

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その2 児童虐待の早期発見に向けた練馬区との共同実証実験の結果を発表

練馬区と共同で行っていたKIBITを使った児童虐待の早期発見実験について、"重篤化する可能性のあるケースの発見に貢献できることを確認"としていします。
本実験は児童家庭相談システム」の記録内容のデータをKIBITに学習させ、それとは別の過去事例を実験とすることで効果を確かめたもので、児童虐待の早期発見は難しいとされる中、6割以上の重篤ケースについて取り上げることができたと発表しています。
一気に全国の自治体に広がる可能性を秘めています。

その3 東京大学大学院新領域創成科学研究科と論文探索AIシステムのライセンス契約

論文探索AIシステムAmanogawaのライセンス契約を結んだ発表ですが、このプレスリリースの面白いところは、セミナーでの講義をきっかけに本ライセンス契約が結ばれたと紹介されているところです。論文探索は研究者にとって本当に悩みなんでしょう。
私も大学院のとき研究していましたが、研究の世界では地道な作業の繰り返しです。その一部でもAIに任せられることができれば、相当な需要が見込めますし、更にCreativeな研究が進みそうですね!

 

その4 自社AI製品の普及による国内外でのDX推進を目指し、日本マイクロソフトと連携を強化

ここは重要ですので、IR資料の引用させていただきます。

AIを活用したプロダクトのインフラ整備と販売に関し、日本マイクロソフト株式会社 (本社:東京都港区、以下 日本マイクロソフト)との協業範囲を拡大することを発表します。

これまで、"販売"の協業と聞いて私はより一層期待が高まりました。これまでのプレスリリースを見るに、需要があることは明らかで、その営業力・収益化が課題でした。その販売面にマイクロソフトが協業してくれる。こんな頼もしいことはないですね。

 

 まとめ

11個のプレスリリースのうち4つを紹介いたしました。このほかにも興味深いものがたくさんあります。
が、私がこの4つを選んだ理由は、

その1 企業との共同

その2 自治体との協業

その3 大学との協業

その4 販売面強化

と、お手本のような風呂敷の広げ方じゃないでしょうか。需要はものすごいある、だからその売り方にも力を入れていきますよ!ってFRONTEOが言ってるように聞こえます。

これからも応援していきたいですね。