中小企業診断士のりの企業診断日記

中小企業診断士としての観点で投資に役立つ企業診断を行います。

【マツダ, 7261】2021年3月期第2四半期決算 - 財務諸表分析 資本構造安全性が大幅に低下!!

こんにちは、のりたまくんです。今日の株式市場はすごかったですね。ファイザー、バイオンテックのコロナワクチン効果の発表 & アメリカ大統領決定?による安心感により強烈に上げた株が多かったですね。特にバリュー株を中心に。
そのお陰もあってマツダは前日比約7%上昇いたしました。
ともあれ、この株価上昇は需給によるもので、企業が評価されて上昇したわけではないですね。冷静に分析していきましょう。

なお、マツダの決算概要は昨日の記事に纏めていますので一読いただけたらと思います。
それではいってみましょう!

 

noritamashindan.com

 

収益性
収益性の比較です。左側は昨年の年間業績です。一方右側は今期(2020年7月から9月までの3か月間のみ)を並べてみました。

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ここで重要視したいのは、

  • 昨年の売上高を単純に3か月分(1/4)にすると8575億円
  • 今期は売上7391億円なので、売上高約14%減少
  • 売上高が14%減少により、純利益はもちろん営業利益さえも赤字転落

やっぱり厳しい状況ですね。固定費が高すぎるのか、収益性が低すぎます。今後も昨年並みもしくはそれ以上に売り上げを上げるか、固定費の大幅削減が達成されないと収益化が難しそうです。

 

安全性分析

安全性の分析ですが、2020年3月期と比較しましょう。

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一見、短期安全性・長期安全性が良化傾向にありますが、資本構造安全性が大幅に下落してます。中を見てみると、

  • 純資産である利益余剰金が5500億円 -> 4500億円に減少
  • 長期借入金が3900億円 -> 6750億円位増加

純資産減少かつ負債の大幅増加です。
純資産は言い換えれば株主資本でもあります。これを減少させ、長期借入金を大幅に増加させ資金調達してていました。借入金は皆様ご存知の通り利息の支払いが発生します。つまり、支払利息により、一層収益性を悪化させます。

今後も資本構造には注意が必要です。

 

まとめ

  • 昨年並みの売上高がないと営業利益を出すことは難しい。それほど収益性は低い。
  • 自己資本安全性が大幅に低下。引き続き注意が必要。
  • 負債の支払い利息増加により一層収益性が落ちそう。

以上になります。
私ももう5年ほど株を持っており大幅な含み損になっております。
知れば知るほど不安になりますが引き続き応援していきたいと思っています。
皆様も投資は自己判断で☆